
飼っているワンちゃんがドッグフードを食べてくれないと、非常に心配で困りますよね。子犬がドッグフードや離乳食を食べてくれない、成犬がこれまで食べていたドッグフードを食べてくれなくなった、老犬の食べる量が少なくなった等、ワンちゃんの年齢においても様々な理由があります。そこで、ワンちゃんがドッグフードを食べてくれない原因と、対策10選をまとめました。
目次
ドッグフードを食べない原因1:体調不良
ドッグフードを食べない原因の一つとして、体調不良があげられます。
ドッグフードを食べない原因:食欲不振になる体調不良が原因かも?
- 消化器系の病気
- 感染症
- その他、子犬、老犬に多い病気
消化器系の疾患
消化器系とは、人間と同じく胃や腸のことです。食べ物を消化、分解する部分なので、胃腸に不調があると、食欲不振になります。
代表的なものは、便秘、下痢、胃腸炎、大腸炎で、いずれもその疾患にかかると食欲がなくなったり、元気がなくぐったりしてしまったりします。
感染症
犬も人間と同じように感染症にかかります。代表的なものは、犬のケンネルコフ、犬パルボウイルス感染症、犬ジステンパーウイルス感染症などがあります。人間の風邪と同じように1~2週間程度で軽快するものもありますが、犬ジステンパーウイルス感染症のように危険な感染症もありますので、定期的にワクチンを接種していない場合は、早めに獣医さんに相談することをおすすめします。
ドッグフードを食べない原因:歯が痛いのかも
ドッグフードを食べる際に、食べるための口や歯に異常や違和感、痛みなどがあると、食欲不振につながります。年齢別で見て見ましょう。
子犬の場合 歯の生え変わりで違和感
子犬の場合は、歯の生え変わりが原因で違和感がある場合があります。犬の歯は、1歳までに、乳歯から永久歯に生え変わります。生後6ヶ月くらいから乳歯が抜け始め、永久歯に生え変わっていきます。その際に、むずむずと違和感が発生します。硬いおもちゃを好んで噛んだりするのはそのせいです。
また、生え変わりのタイミングは、歯によってバラバラなため、噛み合わせが一時的に悪くなる場合があります。そのせいで違和感を感じ、食が細くなる場合があります。ほとんどの場合は心配ありませんが、乳歯が抜け落ちずに残ってしまい、永久歯の成長を邪魔してしまうことがあります。その際は、かかりつけの獣医さんに相談をしてみることをおススメします。
老犬の場合 歯周病で違和感、痛み
老犬の場合、歯周病による違和感や痛みで、食欲不振になっている場合があります。歯周病は進行すると、歯茎に膿がたまって痛みが発生します。口臭がする場合、歯周病の疑いがあります。重症化すると、人間の場合と同じく、歯が生えているあごの骨の組織に影響を及ぼしたり、歯周病菌が全身に回ることによる肺炎などの疾患につながります。長い間、歯磨きの習慣がなく、口臭や歯茎の腫れがある場合は、歯周病の疑いがあります。こちらも、かかりつけの獣医さんや、歯磨きや歯垢除去をしてくれるペットサロン等もありますので、相談してみたほうが良いかもしれません。
ドッグフードを食べない原因2:食べる量の変化や誤飲
犬の年齢によって、食べる量に変化があります。人間と同じように、成長期はたくさん食べ、大人になると食べる量が一定に落ち着きます。
成犬の場合 成長による食べる量の変化
犬は5歳をこえると体に変化がおとずれると言われています。病気の発生リスクが高まるのもこの年齢からで、運動量の低下や代謝が落ちることによって、ドッグフードを食べる量が減ることがあります。その場合、ドッグフードをあげる量を見直してあげましょう。カロリーをコントロールする専用のドッグフードも最近では多く売られていますが、まずは今のドッグフードの量をコントロールすることで様子を見てもいいかもしれません。
老犬の場合 老化のサイン
老犬の場合、さらに代謝が落ちることで、食欲の低下がみられます。また、年を重ねることで嗅覚も衰えます。食べ物の匂いを感じにくくなると、食欲が低下し、これまでと同じドッグフードでも「おいしくない」と感じるようになります。それにより、食べることへの意欲が低下するといわれています。この場合は、今あるドッグフードのあげ方を工夫することで食べてくれるようになるか、試してみましょう。具体的な方法は、ページの後半で説明します。
全年齢共通 誤飲
年齢にかかわらず、食欲が低下している原因の一つに、誤飲があります。とくに、近年は室内犬が増えているため、床に落ちているものを誤って飲み込んでしまうリスクが高まっています。犬は言葉を話してくれないため、飲み込んでしまったことを教えてはくれません。ずっと見張っていることは難しいため、体調不良になるまで誤飲に気づくことが難しいです。食欲低下が続く場合は、動物病院で相談をしてみることをおすすめします。
ドッグフードを食べない原因3:ストレス
言葉を話してくれない犬は、ストレスを抱えていてもわかりづらいです。ストレスを抱えているかどうか、こちらが察知してあげないとストレスを取り除いてあげることができません。どんなストレスがあるか、具体的にあげていきます。
一時的な環境の変化
子犬の場合は、ペットショップや里親、ブリーダーのところから飼い主さんの家にきたことで、住む環境が大きく変化しています。ケージの環境だけでなく、部屋そのものの環境も変わります。ペットショップはエアコンで管理されていますが、エアコンをつけない家にきたら、寒さや暑さなどの環境面でのストレスが発生します。
子犬の引越しだけではなく、成犬、老犬においても環境の変化によるストレスは様々なものがあります。お客さんが来て「かわいい」と触られたり、飼い主さん家族に赤ちゃんが生まれて家族の生活リズムが代わったり、家の引越しなども大きな環境変化です。人間にとってストレスになることは、犬にとってもストレスとなり得ます。人間はストレスを発散する方法をたくさん知っていますが、犬には限られているため、飼い主が察知してあげることも大切です。
飼い主との時間が少なくて寂しい
犬は、飼い主さんが大好きです。飼い主さんとの時間が少ないことは、犬にとって大きなストレスになります。
留守番が多い
留守番が多い、留守番の時間が長く、一人きりになる時間が多いとストレスになります。留守番が得意な犬種などもありますが、基本的にはみんな飼い主さんが大好きです。触れ合う時間をなるべく多く設けてあげた方が良いでしょう。
家族がふえた
人間の赤ちゃんが生まれたり、他の犬や猫などのペットが増えて、家族が増えることも、犬にとってはストレスになることがあります。
犬からすると「今まで自分ばかりかわいがってくれていたのに」「自分とぜんぜん遊んでくれなくなった」と、触れ合う時間が短くなることにストレスを感じたり、疎外感を感じたりする性格の犬もいます。
季節の変化
季節の変化は、犬にとってもストレスを与えます。ストレスとは、嫌なことばかりではなく、嬉しいこともストレスになります。感情や環境の変化で、体に影響がでることの全体を指します。嬉しいときに興奮してなかなか寝付けない、こういうことも体にとっては感情の変化によって体が刺激をうけている状態で、総称して「ストレス」といいます。
季節の変化も、犬の体に影響をあたえます。
夏バテ 夏の疲労が残っている
人間と同じように、犬も夏バテをします。夏の気温の高さが、軽い脱水症状や、なんとなく体がだるいといった「倦怠感」につながります。
夏が終わっても、夏バテによる疲労感や食欲不振が秋に出ることもあります。
気温の変化
春、夏、秋、冬、と日本は気温の変化があります。気温の変化は、自律神経の乱れにつながります。自律神経の乱れは、体に様々な影響を及ぼしますが、食欲不振もその一つです。体が順応しようとするまでに時間がかかる場合もありますので、順応するまでのあいだ、なんとなくドッグフードの食いつきが悪い、元気がない、といった症状が続くことがあります。
ドッグフードを食べない原因:わがままやもともとの性格
犬の性格はそれぞれで、もともと持っている個性や性格、成長とともに現れて育っていく性格があります。
もともと食が細い
もともと食い気が弱く、あまり食べない犬もいます。2匹以上一緒に飼う多頭飼育の場合、ある犬が、他の犬の分のドッグフードを食べてしまうことがあります。それは、もともとの性格が食いしん坊の場合もありますが、一方でもともと食いしん坊でない犬もいます。基本的には、犬はご飯が好きで、ご飯の時間が楽しみですが、性格によって生まれつきそれほど食いつきが良くないこともあります。また、ゆっくりマイペースに食べたりと、それも性格によりますので、時間をかけて食べていても待ってあげたり、その子のペースにあわせてあげましょう。
わがまま、贅沢
頻繁にドッグフードの種類を変えていると、犬が「これは食べたくないな」「あっちのほうが美味しかったな」と、食べなくなることがあります。ドッグフードを食べないからと、手探りで色々な種類に変えていると、慣れるまでに時間がかかることもあります。おやつだけは食べる、といった場合は要注意です。
ドッグフードを変える前に、味が問題で食べないのか、そのほかに体調不良などの原因があるのか、チェックしてあげることをおすすめします。
ドッグフードを食べない時の対策:ごはんのあげ方を工夫する
ドッグフードのあげ方を工夫することで、食べてくれるようになるかもしれません。
対策1:トッピングやふりかけで工夫
犬の年齢にかかわらず、トッピングやふりかけをかけてあげると改善するかもしれません。
今あるドッグフードを捨ててしまう前に、トッピングやふりかけをかけてみて食べてくれるか確かめてみましょう。
最近では、ホームセンターやインターネットで、本格的な無添加食材などを使用したものが、数百円から買うことができます。また、子犬用、成犬用、老犬用と年齢別の商品もたくさんあります。使っている素材も、鶏肉、馬肉、ターキー、魚など種類も豊富にあります。
値段が安いものからあり、年齢別、素材別と、とてもたくさんのラインナップがありますので、その子の好みに合わせていろいろ試してみるのもおすすめです。
対策2:ドッグフードを温めたり、ふやかす
トッピングやふりかけを買う以外に、今あるドッグフードのあげかたを工夫することもできます。
ドッグフードを温めると、香りが強くなります。いい匂いが強くなると、食いつきが良くなります。犬は人間よりも嗅覚が優れているため(一説には1億倍とも)、匂いを少し強くするだけでも効果が期待できます。ちなみに補足ですが、ドッグフードを人間が食べると、ほぼ味がしません。したがって、犬は味ではなく匂いで食べていると言われています。
老犬の場合は、嗅覚がだんだんと衰えていきますので、匂いを強くしてあげることで食いつきをよくすることもできます。
対策3:ドッグフードの保存にも工夫・密閉する
そもそものドッグフードの品質を保つために、密閉することが有効です。さらに、密閉することで匂いをキープすることができます。
密閉容器やジッパー付き袋などに密閉して保存をすることで、ドッグフードが劣化することを防ぐとともに、匂いをキープをすることで、より美味しさを保つことができます。
対策4:子犬向け ご飯を片付けてみる
子犬には、ご飯をあげるしつけとして、食べなかったらご飯を片付けるのも一つの方法です。
食べなかったらご飯を片付けられてしまう、と教えることで「ご飯は食べないといけないんだな」と覚えてもらいましょう。
ただし、当然ですが、毎回やってはいけません。「朝は食べたのに今は食べない」、「おやつは食べたのにドッグフードは食べない」など前後の食事の状況も把握した上でコントロールしてあげてください。様子を見て、時間をあけて再度あげてみて、色々な方法を試して食べさせるようにしましょう。
対策5:接し方を工夫 家族でルール化・人間の食べ物をあげない等
ついつい可愛いからといって、人間の食べ物をあげてしまいたくなってしまうものです。その場合、犬が食べてよいものと悪いものがあるので、必ず確かめましょう。その上で、ご飯をきちんと食べた後に、量を定めて「おやつとしてあげる」のは問題ありません。
家族が同居している場合、お父さんのところにいっておやつを一つもらって、お母さんのところでジャーキーをもらって、散歩に行ったあとにクッキー1つもらって、、とそれぞれのおやつタイミングが発生している場合があります。自分以外の家族が、それぞれ可愛いからといって、少しずつおやつをあげていると、トータルして食べ過ぎてしまう可能性があります。なので、家族がいる場合は「おやつの担当は誰」「何時、いつあげる」「何をしたあとのご褒美であげる」といったルールを家族全員で決めて共有しておくことが重要です。
ドッグフードを食べない時の対策まとめ
ドッグフードを食べてくれないときの対策をまとめます。
- トッピングやふりかけで工夫する
- ドッグフードを温める、ふやかしてあげてみる
- ドッグフードの保存を工夫。密閉して保存する
- 片付け(下膳)してみる、しつけを工夫する
- おやつのあげ方等ルール化し、ドッグフードを食べてうことを優先する
ドッグフードを食べない時の、原因と対策をまとめました。子犬、成犬、老犬の年齢別対策や、すぐにできる方法などをまとめましたので、いろいろ試してみてくださいね。
2020.4.30追記
モグキューブは私の愛犬にとって健康・食いつき満点でした
私の愛犬も、3か月で我が家にきてから食いつきの悪い子で、とても大変でした。子犬の頃から、いろいろなフードを勉強し、健康に配慮したドッグフードをあげていたのですが、食いつきの面ではとても苦労しました。
また、いろいろな種類をコロコロ変えるのは抵抗があったので、何かいいドッグフードはないかと悩んでいました。
ドッグフードの種類は、これまであまり変えたことがなく、2~3種類しかあげたことがありませんでしたが、それでも、食べてくれるドッグフードを探すのは大変でした。
お試し用(1食用)のミニパックをドッグフード専門店などでもらってきて、主食とはべつに「おやつがわり」にしてあげてみて、食いつきがいいかどうかを試してみて、の繰り返しでした。
- おやつはそこそこ食べてくれるのに、ドッグフードの食いつきがイマイチ悪い。。。
- ドッグフードをコロコロ変えるのには抵抗がある。。。
- 栄養や品質にはこだわりたい
- どれを選んだらいいかわからない