犬とドライブに行くと楽しいですよね。とくに、車の窓から顔を出して気持ちよさそうにしているところを見ていると、犬もきっとドライブが大好き!でも、犬とのドライブで注意しなければ罰則を受ける可能性があります。
目次
犬を車の運転席に乗せて運転:捕まる可能性あり
犬とドライブをする際に、車の運転席、運転手の膝の上にのせて運転すると、道路交通法違反になる可能性があります。

犬を運転席に乗せて運転:道路交通法55条違反になる可能性
犬を運転席に乗せて運転すると、道路交通法違反になる可能性があります。具体的には、道路交通法の第55条2項に該当します。第55条は、乗車積載方法違反になります。
題55条ー2 車両の運転者は、運転者の視野若しくはハンドルその他の装置の操作を妨げ、後写鏡の効用を失わせ、車両の安定を害し、又は外部から当該車両の方向指示器、車両の番号標、制動灯、尾灯若しくは後部反射器を確認することができないこととなるような乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない。
警察庁ホームページ
これでいうと、
- ハンドル、その他の操作を妨げること
- バックミラーが見づらい状況になること
- それによって安全運転を害すること
に該当すると、第55条2項に違反する可能性があるということです。
もし、この道路交通法に違反すると、
・減点 1点
・反則金 6000円(普通車の場合)
が課せられる可能性があります。
犬を運転席に乗せて運転:道路交通法70条に違反する可能性
また、犬を運転席に乗せて運転することは、安全に運転するという道路交通法の義務に違反する可能性があります。第70条は、安全運転義務違反になります。
第七十条 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。
警察庁ホームページ
これを、犬を運転席に乗せて運転するケースにあてはめると、
- ブレーキやその他の装置を確実に(安全に)操作し、
- 他人に危害を及ぼさない方法で運転しなければならない
という義務に違反する可能性があります。
よく聞く、「前方不注意」や「わき見運転」の原点も、この令違反にあたります。
もし、この道路交通法に違反すると
・減点 2点
・反則金 9000円(普通車の場合)
が課せられる可能性があります。
犬を運転席に乗せて運転:実際に逮捕された例がある
実際に、犬を運転席に乗せて運転したとして、道路交通法で現行犯逮捕された例があります。北海道に住む男性が、スコティッシュフォールドを運転席の窓から顔を出させて運転していたとして、逮捕されています。
札幌・豊平署は2日、飼い犬を膝の上に乗せて車を運転したとして、道交法違反(乗車積載方法違反)の疑いで、職の男(51)を現行犯逮捕した。
道交法では、運転手の視野やハンドル操作が妨げられる状態での運転を禁じている。
逮捕容疑は、2日午後4時25分ごろ、札幌市豊平区豊平3条9丁目付近の国道36号で、運転席に小型犬のスコティッシュフォールドを車を運転した疑い。
署によると、男は容疑を否認している。パトロール中の署員が運転席側の窓から顔を出している犬を発見し車を停車させたが、走り去ろうとしたため逮捕した。男は墓参りのために帰省中だったという。
YAHOOニュース
もう一件、山口県の事例です。
山口県警は3日、山口県周南市内の県道で、飼い犬をひざの上に乗せた状態でクルマを運転していたとして、同市内に在住する53歳の男を道路交通法違反(乗車積載方法違反)の現行犯で逮捕した。逃走の可能性があったためで、同日中に釈放している。
山口県警・周南署によると、逮捕された男は3日の午前11時35分ごろ、周南市桜馬場通2丁目付近の県道で軽乗用車を運転中、飼い犬(トイプードル)をひざの上に乗せていた疑いがもたれている。
付近をパトロールしていた同署員が発見してクルマを抑止。運転していた男に職務質問を行った際に運転免許証の提示を求めたが、男はこれを拒否。逃走する素振りを見せたことから、道交法違反の現行犯で逮捕した。
Response20thホームページ
逮捕後、男性は容疑を瀕していましたが、どの語本人確認がとれたことから釈放されています。
こちらも、第55条乗車積載方法違反と、第70条の安全運転義務違反にあたります。
犬を運転席に乗せないでドライブしよう
それでは、愛犬と楽しくドライブするのには、どうしたらよいでしょうか。
それは、運転席=運転手の膝の上に乗せて運転しないようにしましょう。
具体的には、
- 助手席、後部座席に乗せる
- 犬専用のスペースを作る
- クレートに入れる
のいずれかになります。
犬とドライブをするとき:助手席、後部座席に乗せる
犬とドライブするときは、助手席または、後部座席にのせましょう。
助手席、後部座席に乗せる際は、人間の足の部分をふさぐグッズがあります。
足元に犬が落っこちてケガをしてしまわないように、大き目のクッションなどをいくつか足元に入れてふさぐだけでも、十分効果があります。
インターネットなどで、専用のグッズも売っています。

犬とドライブするとき:犬専用のスペースを作る
もっと安全なのは、犬専用のスペースを作ってあげることです。
一般的に安価で売られているものは、後部座席を愛犬専用スペースとして仕切るものです。防水タイプが多いです。

犬とドライブするとき:クレートに入れる
一番安全なのは、クレートに入れて移動することです。
狭い中に閉じ込めてかわいそう、と思うかもしれませんが、クレートトレーニングをしている場合は、愛犬はかえって安心するかもしれません。
車に乗ることが苦手なワンちゃんは、クレートトレーニングをして「安全安心な巣穴」とインプットさせることで、車移動ができるようになります。
ワンちゃんとのドライブは、法令順守して安全で楽しくおでかけしましょうね。